お見合い結婚 VS 恋愛結婚


 北インドでは主に乾季に多くの結婚式が行われます。ハイシーズンになると夜中まであちこちでどんどこどんどこ、正直眠れません!
 白馬に乗った花婿、金銀の装飾品を身につけた花嫁、打ち上げ花火、大音量の音楽にのって踊る客。インドの結婚は、とっても派手です。家族の友人、友人の家族、新郎新婦当人が会ったこともない人までもが招待されるため、必然的に規模も大きくなります。その分部外者も簡単に招待されがちで、インドを旅行する外国人でも結婚式に参加したことがある人は多いのではないでしょうか。まさに「はじめまして、おめでとう」という感じです。
 インドの結婚は、両親や家族の年長者が子どもの結婚相手を探す、いわゆる「見合い結婚(アレンジドマリッジ)」の印象が強いのではないでしょうか。その一方、当人の意思で行われる結婚は「恋愛結婚(ラブマリッジ)」と呼ばれ、年々そのハードルは下がってきている印象です。
 恋愛結婚は、地域社会で広く祝福される見合い結婚と対比的に描写されることも多いですが、実際にはそれらは必ずしも相反するものではありません。例えば婚姻が決まったカップルは、携帯電話で連絡をとりながら、人生において最初で最後に訪れたおおっぴらにできる恋人時代を楽しみつつ、少しずつ、ほとんど何も知らなかった相手との愛を育んでいきます。
 また逆に、秘密にしていた恋人の存在を家族に明かし、了承を得て、まるで最初から見合い結婚であったかのように一般的な結婚の手順に沿って婚姻儀礼を挙げることもあります。このように、「ラブ・アレンジドマリッジ」や「アレンジド・ラブマリッジ」とも呼べるような結婚も、インドには実際たくさん存在するのです。
 知り合いになったインド人に結婚話を聞いてみると、泣く泣くあきらめたかつての恋人の話や、はじめて結婚する相手に出会った時にどう思ったか、結婚式での失敗談や、義実家との一筋縄ではいかない関係など、面白話が続々と出てきます。インド人の家族観や男女観が垣間見えます。