【企業様向け】新型コロナ対策情報④
【良くあるご質問~ロックダウン中の有給~】
質問:現在、在宅勤務を実施中です。PCを支給していない従業員などは、実際には仕事をしていない状態なのですが、このロックダウン期間を有給として取り扱ってもよいでしょうか?
【本日の解説者】
このコーナーでは、人事としての豊富な経験を持つ弊社社員が、様々なご質問にお答えさせていただきます。本日の担当は、パソナ社内では一番長いHRとしてのキャリアを持つ大ベテランMr. Sidhartha Mohantyです!
名前:シッダールタ・モハンティ
人物紹介:人事として、商社・製造業・公的機関で35年以上の経験を持っています。その後、2017年にPASONAにコーポレートアドバイザーして入社し、今までに多数の日系企業の人事制度や評価制度の作成を支援させていただいております。
【解説】
弊社見解としては、有給扱いにするのは難しいと考えます。 3月26日発信のメルマガ特別号①でもお伝えした通り、インド政府からの要請として、「コロナ罹患やコロナによるロックダウンを理由とする休職中は”勤務中”とみなすよう」に指示が出ていることが大きな理由です。 さらに補足として、有給に関する基本的な考え方を説明させていただきましょう。 過去の最高裁の判例から考えると、有給取得は個人の選択でなければならず、会社側から有給取得日を指定することは認められない傾向にあります。 もし、会社に組合がある場合は、組合の合意を得れば、有給を指定することが可能ですが、組合がない場合は、従業員一人一人と交渉する必要があるでしょう。 たらればの話になってしまいますが、もしロックダウン開始がもう少し事前に分かっていれば、従業員側と話し合い、有給休暇取得申請書を出してもらうという過程が踏めていたかもしれません。 |
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【HR News】
1.賃金を支払い続けられるのか苦悩する企業
業界、大手中小問わず、「賃金を支払い続けなければならない」という政府の指令に従うことが困難だと考える企業が増えているようだ。理由は単純で、収益がゼロまたは落ち込んでいるため。
もっと政府の助けが必要だと各業界からの声が上がっており、ESIスキームを通じたベネフィット付与も計画されているようだが、産業界からは不十分だとの見方が強い。
2.インド大手企業、従業員を安心させることに全力を尽くす
インドの大手企業では、ロックダウン中だけでなく、ロックダウンが延長した場合でも給与を保証すると、従業員を安心させているようだ。例えば、給与遅延による不安感を与えないためか、通常の給与支払い日より早く支払いをおこなったり、ロックダウンのため出社できない入社予定者にも、オンライン上でオンボーディングを行うことで当初約束していた入社日より賃金を支払っているようだ。